バス釣りでワームを使用する際に様々なリグ(仕掛け)があります。
その中で最もシンプルかつ使いやすいのがノーシンカーリグだと思います。
その名の通り、シンカー(重り)を付けない「フック」と「ワーム」だけの簡単なリグです。
しかし、使用するワームやフックのセットの仕方で、いろんな攻略が可能となります。
今回はシンプルだけど、奥が深いノーシンカーリグについてお話ししていきます。
これを読んでぜひ、ワームを使用する上で基本となるリグをマスターしましょう。
ノーシンカーリグの長所
フックとワームのみのため、リグを作るのが簡単です。
さらにフックの刺し方によっては、針先をワームの中に入れることができるため、初心者の方でも根掛かりを恐れずに、安心してキャストできるリグです。
またハードルアーは1つ¥1000前後費用がかかりますが、フックやワームは通常1パックに複数入って販売されています。
そのため、使用するフックやワームにもよりますが、安価なものであれば1つあたり200円程度で作ることができるので、コストパフォーマンスも良いリグになります。
私も釣りを始めた頃はどうしても、ミスキャストをしてしまい高価なルアーを無くしてしまうことが、多々ありました。
その度に気分が落ち込み、1日でいくら分のルアーを失くしたんだろうと、計算しながら家路に向かう日々でした。
このリグであれば、お財布にも優しいので、思い切ってキャストすることができると思います。
ノーシンカーリグの短所
余分な部品が無い分、重量は軽くなります。
遠投するには向いていないリグになります。
ワームの中には比較的高比重なものをあり、そういったものであれば、ある程度遠くへ飛ばすことは可能ですが、バイブレーションのようなハードルアーやヘビーキャロライナリグと比べると、どうしても飛距離は落ちます。
ヘビーキャロライナリグは、ノーシンカーを遠投するために考えられたリグの為、飛距離が必要なポイントではやはり素直にシンカーを付けるのが良いと思います。
また水深の深い所にいるバスを狙う場合では、軽い分どうしても落ちるスピードが遅くなるため、テキサスリグ等に比べるとテンポが悪くなってしまいます。
そのため、ノーシンカーで攻略するには表層~中層(2m程度)が中心になります。
ノーシンカーリグの使い方
ノーシンカーリグの使い方・アクションを、私のお勧めワームと合わせてご紹介しました。
フォール
単純にただ水中にワームを落としてバスを誘う方法です。
シンカーがないため、ワームの重さや形状で落ちるスピードや落ち方が違うため使うワームによって、バスの反応が変わることがあります。
高比重なワームあれば、多少のカバーも攻略が可能です。
ストレート形状のものであれば、ウィードの隙間からワームをカバーの中へ送り込むことが可能です。
ゲーリーヤマモトのヤマセンコーが代表的なものになってきますね。
シンカーの付けているテキサスリグよりも、ゆっくりとナチュラルにバスを誘うことができるため、バスの活性が低い時等には有効な釣り方になります。
おすすめワーム オープンウォーター ゲーリーヤマモト:イモ40
ほぼエサです。
根掛かりも少なく、サイズもコンパクトでその割に適度な重量もあるため、初心者でもかなり扱いやすいワームの1つです。
私の中では、どうしても1匹釣りたい時や初心者の方に小バスでもいいから、釣らせてあげたい時の最後の砦のようなワームです。
カバー打ち ゲーリーヤマモト:ヤマセンコー
様々なワーム中で最もカバー打ちに優れています。
ノーシンカーでもワーム自体が高比重の為、飛距離も出しやすくカバーにもスルスルと入っていき、リズムよく釣りをすることができます。
ただ巻き
主にシャッド系のワームで効果的な使い方になります。
私は主にゲリーヤマモトのハートテールやOSPのドライブシャッドを使います。
ただ巻くだけで主にワームのテール部が動き、バスにアピールします。
フォールと同様に特別なアクションが不要の為、初心者でも簡単に使用できます。
またリールを巻くスピードやロッドの立て方で狙う水深が変わります。
バスが釣れるコツとしては、ワームを一定のリズムで、一定の水深で泳がせることになります。
表層を泳がせる場合は、ルアーを目視できるので比較的簡単にできますが、ルアーが見えない中層を一定の水深で動かすには練習が必要です。
グラブ系のワームを使って水面を波立たせながら引く釣り方をグラビンバスと言います。
夏の野池では、2~3インチの小さめのワームを使うことで、小バスがよく釣れる釣り方です。
ハードルアーのバズベイトのワーム版といったところです。
バイトが目視できるので、小バスも楽しい釣りをすることができます。
おすすめワーム OSP:ドライブシャッド
ゲーリーヤマモトのハートテールも良いワームだと思いますが、ドライブシャッドに比べるとやや針持ちが悪いため、ドライブシャッドをお勧めさせて頂きます。
野池では、3.5インチサイズで多くの釣果を得ています。
バスがいるかどうかを確認するサーチルアーとしても、活用できるワームです。
ゲーリーヤマモト:3インチグラブ
グラビンバスを行う場合に、最も適したワームだと思います。
適度な重量もあるため、スピニングタックルであれば飛距離も出ます。
私も野池ではかなりお世話になっているワームの1つです。
トゥイッチ
シャッドやジャークベイトといったハードルアーと同じように、トゥイッチアクションが効果的なワームがあります。
特にDEPSのサカマタシャッドはこのトゥイッチアクションが秀逸なワームの1つです。
秋の琵琶湖のある河川の河口で、このサカマタシャッドが爆発した時がありました。
小魚を捕食しようと河口に上がってきたバスへ、このトゥイッチアクションがハマったようで、友人と合わせて1時間に40UPを3匹釣ることができました。
その中の1匹は、回収寸前にバイトしてきて、サカマタシャッドがバスの口の中に入るのが目視できたため、心臓が飛び出るぐらい焦ったのを今でも覚えています。
ルアーのサイズはその時バス捕食している、小魚の大きさに合わせるのが適切になってきます。
その時に使用していたのは6インチのものでした。
おすすめワーム DEPS:サカマタシャッド
先にご紹介した通り、トゥイッチアクションでは最強だと個人的には感じてます。
唯一、悪いところがあるとすれば手に入りにくい事です。
私の住まいの近くの釣具屋でもなかなか入荷することがなく、入荷してもあっという間に無くなってしまう超人気ルアーです。
サイズは5,6,8の3種類がありますが、私としてはバイトが多い印象がある6インチをお勧めします。
ちょうちん
主に夏に虫を捕食しているバスに対して、有効な釣り方になります。
木の枝等にラインをひっかけて、水面にちょんちょんルアーを着水させてバスを誘います。
そのため、この釣り方では虫の形をしたワームを使用することが多くなります。
かなりラインに負担が大きく傷が付きやすい釣り方になるので、ナイロンではなく、PEラインを使用するのが一般的です。
またおかっぱりでこの釣り方をやる場合には、万が一ラインブレイクしても回収できるポイントで行うことをお勧めします。
ボート釣行であれば、ほぼどんなポイントでもラインの回収は可能だと思いますが、おかっぱりでは、切れたラインがそのままフィールドに残してしまうような事は、極力避けるようにして頂きたいです。
私も何度かミスキャストやフックアウトした際に、ルアーの回収が困難になってしまったケースがありました。
おすすめワーム ジャッカル:池虫
今回は私が最も釣果を得ている池虫を挙げさせて頂きましたが、実際にはその時釣りをするフィールドで、バスが捕食している虫に合わせてルアーを選択するのが良いです。
実際、私も秋の野池釣行で、バスがトンボを捕食している時には、池虫には全く反応せず、トンボの形をした池トンボというルアーを変えた一投目で釣れたという経験があります。
フィールドをしっかり観察して、ルアーを選ぶようにしてください。
ワッキー
ワームに対して、中央部に垂直にフックをセットするノーシンカーリグになります。
今から20年以上前、私がバス釣りを始めたばかりの時は、ワームに対してこのフックのセットの仕方はありませんでしたが、今では完全に一般的になりました。
フックがむき出しになっているため、通常のストレートに刺すノーシンカーよりも、こちらの方がしっかりフッキングが決まる印象があります。
しかし、その分、根掛かりが発生しやすくなるため、カバーにキャストする際には、フックをガード付のものにするのが良いと思います。
この数年では、より根掛かりを軽減させるために、フックのセットの仕方を、変えて対応することもあるようです。
おすすめワーム ゲーリーヤマモト:カットテール
最も私が釣果を出しているワームです。
野池では3.5インチをメインに、琵琶湖では5インチをメインに使用しています。
ゲーリーワームはある程度重量があるため、他メーカーのワームよりも飛距離を出すことが可能なため、ノーシンカーで使用する際にはかなり重宝します。
使用するフック
ただ巻やトゥイッチ等のワームに対して真っ直ぐにフックを刺して使う場合は、ワームの大きさによってフックサイズを変更します。
一般的には3インチのワームには2/0フックというサイズの数字に対して1つ小さい数字のフックを用います。
もちろん、絶対にその方が良いというわけではありません。
ただ、フックのサイズが大きすぎるとワームの可動部が少なくなり、ワームの動きが鈍くなってしまいます。
またフックのサイズが小さいとフッキングが悪くなりますので、バランスの良いフックサイズを選ぶようにしてください。
そして、ワームに対してしっかり真っ直ぐにフックをセットするようにしてください。
基本中の基本ですが、それが1番大事な事もあります。
少しのズレでワームのアクションが悪くなり、バスのバイトも少なくなる傾向があります。
またオフセットフックとストレートフックの使い分けについては、フッキング性能を高めたい時はストレートフック、根掛かり等のトラブルを軽減させたい時にはオフセットフックという考え方になります。
そのため、私は多少フッキングに難があっても、トラブルの少ないオフセットを主に使用しています。
ワッキーリグの場合は、マスバリを使用するのが一般的で、使用するワームの太さに合わせてサイズを選択すると良いと思います。
先に記載した通り、根掛かりや枝等にひっかかる可能性の高いポイントでは、ガード付のものが良いため、状況によって適切なフックを選ぶようにしてください。
まとめ
ノーシンカーリグの長所
- リグを作るのが簡単
- フックの刺し方で根掛かりが軽減
- コストパフォーマンスの良いリグ
ノーシンカーリグの短所
- 遠投するには不向き
- 重量が軽いため、水深の深い所にいるバスを狙うには効率が悪い
ノーシンカーリグの使い方
フォール
水中にワームを落としてバスを誘うシンプルな方法
おすすめワーム
オープンウォーター:ゲーリーヤマモト:イモ40
カバー打ち:ゲーリーヤマモト:ヤマセンコー
ただ巻き
ただ巻くだけでワームのテール部が動き、バスにアピール
水面直下を引くグラビンバスも有効
おすすめワーム OSP:ドライブシャッド、ゲーリーヤマモト:3インチグラブ
トゥイッチ
小魚を狙うバスに有効なアクション
おすすめワーム DEPS:サカマタシャッド
ちょうちん
主に夏に虫を捕食しているバスに有効な釣り方
おすすめワーム ジャッカル:池虫
ワッキー
根掛かりしやすいが、フッキングは抜群
おすすめワーム ゲーリーヤマモト:カットテール
使用するフック
- ワームの大きさに対して、1つ小さい数字のフックを使用する
- トラブルの少ないオフセットがお勧め
- ワッキーリグは、マスバリを使用
- ポイントによってガード付のものにする
今回ご紹介したノーシンカーの使い方やワームはごく一部です。
ノーシンカーリグはシンプルなリグのため、ワームによってかなり動きが変わります。
このワームはただ巻きがやりやすいけど、フォールではイマイチといった釣り方によって、合う、合わないという組み合わせがあります。
実際にご自身で使いながら、使いやすい組み合わせを見出すのも面白いですよ。
今回、記載した基本をしっかり踏まえた上で、自分だけのオリジナルの使い方なんかも考えて頂き、バス釣りを楽しみましょう。
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