海のルアー釣りと言えば「シーバス釣り」が王道ではないですか?
釣りは自分の好みが出るものなので「マグロ」「イシダイ」「マダイ」という方もいます。
何故「シーバス」が王道だと思うのか、それは「釣れなければ釣れない程」「釣れれば釣れる程」もっと知りたい。もっとやってみたい。
何故釣れたのか?何故釣れなかったのか?
そんな気持ちにさせてくれるからです。
私もその1人です。
知れば知るほど、疑問も増えてくるのがシーバス釣りです。
今回はシーバスを始める前や、始めたばかりの頃に疑問に思った「回遊型」「居着き型」の見分け方について、簡単にご紹介させて頂こうと思います。
目次
シーバスの回遊型と居着き型の見分け方とは?
シーバスのサイクルは1年を通して回遊型と言える、と私は思います。
ですが、見分けるにはどうしたら良いのか?分かりやすく簡単に解説していきますね。
- サーフやで釣れるシーバスは基本的に「回遊型」です。
でも、質問者の方や初心者の方が知りたい「回遊型の見分け方」は、きっと汽水域あたりでの見分け方を知りたいと思っているはずです。
サーフでイワシなどの小魚を追いかけて捕食しているシーバスは、鱗が「銀色」になっていますよね。それと同じです。
回遊型の見分けポイント
河口付近で「回遊型」とほぼ断定する見分け方とすれば
- 魚体が銀色のシーバス(80cm越えると黒くなります)
- おびれが擦れていない、傷がない綺麗な魚体
- すらっとし、体が丸っこい
- 群れになって行動する
「回遊型」かなと見分けがつけやすいのは、この4点のみです。
居着き型の見分けポイント
河川での「居着き型」とほぼ断定する見分け方とすれば
- 魚体が銀色でない(黄色っぽい色をしている)
- 茶色く緑がかっている鱗
- おびれが擦れて傷だらけ
- 臭い(個体によっては釣り上げた瞬間から臭い時がある)
「居着き型」かなと見分けがつけやすいのは、この5点のみです。
見分け方の判断の注意点
正直に言います。河川を上り下りして「回遊」しているシーバスは、
「回遊型」「居着き型」の断定は難しいです。
どうしても断定を付けたい方は、注意点を踏まえてお伝えしますね。
ここで、先ほど説明したシーバスのサイクルが必要になってきます。
3月~5月に早いシーバスは河川に入ってくると言いましたが、この時期に河口で釣れた銀色シーバスは間違いなく「回遊型」です。
そして「見分け方」で注意して欲しい時期が5月~9月に釣れたシーバスです。
この時期のシーバスは「鮎」や「ボラ」などの川魚を捕食しながら「回遊」しています。
ですから「魚体の鱗色は緑」に変化していってしまうんです。
そして、ボラを主食に食べているシーバスの場合、ボラ特有の匂いがスズキにも移りますので、結構な匂いを発している時があります。
魚体の色から「回遊型」「居着き型」と判断が困難です。
釣りをしていても分かりません。
鮎を捕食しに河川へ上がっていったのにもかかわらず、河川の居心地が良く「河川に居着いてしまった」シーバスもいるんです。
それを「居着き型」と判断をするのであれば、河川に入って居ない時期の1月~2月に「茶色くなっている鱗、尚且つおびれが擦れて傷がついている」シーバスのみ、判断が可能です。
1シーズン目に居着いてしまったシーバスは、回遊型と居着き型の断定は困難です。
正直プロでも、瞬時に判断できる方はそうそういないと思います。
なので、他の人に話す場合は注意してくださいね。
さっきも言ったけど「シーバスの回遊型、居着き型は断定が困難」なんだよ。
それでも見分けたいのなら、足を運んで何匹も釣って観察する必要があるって事なんだ。
そうすればその釣り場の特性がわかるから、少しは見分けがつくようになるよ。
まぁ、どうしても君が「回遊型」と「居着き型」を見分けたいなら、方法が無いこともないがね・・。
スズキの生態(生き方)
シーバスの1年のサイクル
居着き型と回遊型を見分けるのに何故シーバスのサイクルを、知っておく必要があるのか?
それは、シーバスの生態に関係しているからなんです。
分かりやすく簡単に説明しますね。
- 3月~5月から、シーバスが鮎を追いかけ「河川に遡上が始まる」
シーバスは群れになって遡上する事がとても多いですが、3月~5月に河川に上がる群れとしては、早めのスタートで、体もとても大きいく体力があるシーバスが多いです。
- 5月~9月この辺りが、次々とシーバスが河川に上がっている時期で、シーバスシーズンになります。
汽水域で、シーバスが釣れる時期です。
何故河口や河川に留まっているか?私が釣りをして思う事は、だいたいの群れが1週間~2週間で移動をしていると思っているからです。
シーバスは海の魚で、川魚ではないですよね。
海水から淡水に体を慣れさせる時期が、汽水域あたりではないかと予想しています。
- 10月~12月頃、河川に上がって捕食し終わった10月頃から徐々に、海へと帰ってくる時期になります。
海へと帰るシーズンは、また淡水から海水にならすため時期なります。
- 1月から2月に、海沖合近辺で産卵をする。
私が生まれ育った故郷の近くの川だったら、毎年11月頃にベイトのイワシが岸から掬えるくらいまで近寄ってくるけどそれに合わせてスズキやタチウオが回遊してくるよ。
さらに、それが終わったら今度は30cmくらいのコノシロが大量に接岸してくるけど、この時に釣れるスズキは最高だよ。
このサイズを丸呑みしているから基本ランカークラスばかり釣れるんだ。
このためだけにこの時期だけ会社を休んで生まれ故郷に帰っているよ★
余談だけど、この時引っかかるコノシロも脂が乗っていてかなり美味しいよ。
質問者と同じ事を思った方も居ると思います。
完全に見分けることはなかなか難しいですが、簡単に見分ける方法もあることはありますよ。
どうしても見分けたい方へ
どうしても「回遊型」と「居着き型」を見分けたい方々には、とっておきの方法があります。
- 嗅覚
- 味覚
この2つを使うことで、ほぼ間違えることなく断定できるようになります。
例えば皆さんは天然物のマダイと、養殖のマダイの区別はつきますか?
実は養殖の技術が進歩していることもあって、一般的には養殖物のマダイのほうが美味しいと言われています。
理由は、常に脂がのっているからです。
養殖のマダイは行動範囲が決められています。分かりやすく言うと運動不足なんです。
養殖では、あえて行動範囲を制限することによって、常に脂ののったマダイを出荷出来るようになっています。
逆に天然物のマダイは、行動範囲が決められていない分、身のしまりが違います。味はさっぱり、身はコリコリしていますので、分かる人は分かります。
これをシーバスに置き換えます。
回遊型が天然で、居着き型が養殖です。
しかし、養殖と決定的に違うのはエサです。
当然居着き型は養殖されているわけではないので、定期的にエサが与えられることはありません。
ですので、「常に脂がのっている」ということもありませんが、腹を開いてみた時に、内臓脂肪が多いような気はします。
さらに回遊型と比べると、運動量が違いますので身に締まりがなく、ふにゃふにゃしていて美味しくありません。
これが味覚です。次に嗅覚について説明します。
はっきり言って居着き型は臭いです。
回遊型は潮の流れなどに敏感で、潮通しの良いところを好みます。
捕食対象となるエサもイワシなどの小魚が主になってきます。
対して居着き型は、身を隠してエサを待ち伏せ出来るようなところを好みますので、自然と潮溜まりや流れの弱いところに居着きます。
捕食対象も小さいボラや、ゴカイなどが主になってきます。
そういった環境の違いで居着き型の方が臭くなってしまうのです。
正直私は居着き型のシーバスは臭くて食べれません。
個体によっては捌いている段階で吐きそうな匂いが漂ってきたりもします。
また、食べることまではしなくても、釣ったシーバスを1匹1匹匂うようにすることで、回遊型と居着き型の違いが分かるようになるはずです。
田舎のきれいな河川に居着いたシーバスなら問題ないだろうが、都会の港の橋げたなんかに居着いているシーバスを食べる気にはとてもならないだろう?
食べても問題はないかもしれないが、完全に大丈夫とも言い切れない。そこなんだよ。
やっぱりそう言う所で釣れたシーバスはなんか匂うことが多い感じがする。
あまりおすすめはしないけど、もし食べる人は自己責任でお願いします。ってことですね!
まとめ
いかがでしたでしょうか?シーズンの「回遊型」と「居着き型」を見分け方は、ご紹介した通りとても難しいものになっていまます。
回遊型
- 魚体が銀色のシーバス(80cm越えると黒くなります)
- おびれが擦れていない、傷がない綺麗な魚体
- すらっとし、体が丸っこい
- 群れになって行動する
- 身が締まっている
- 臭いが気にならない
居着き型
- 魚体が銀色でない
- 茶色く緑がかっている鱗
- おびれが擦れて傷だらけ
- 単独でいることが多い
- 身がふにゃふにゃ
- 臭い(個体によったら釣り上げた瞬間から臭う)
これのみで、判断はとても難しいものになってしまいます。
プロでも長年通い詰めたアングラーでさえ、シーバスでは未知な事が沢山あるという事を忘れないでくださいね。
まだまだ解明されていない事が多いので、何度も足を運んで自分で経験を積んで判断せざるを得ないという事です。
シーバス釣りの醍醐味は、何度もチャレンジする事!それに限ります。
皆さんも楽しみながらシーバスの見分け方を学んでいきましょう。
こちらの記事でシーバスの釣り方を紹介しています。
こちらの記事でシーバスロッドについて紹介しています。