「夢の3キロオーバーのアオリイカが釣りたい!」
と、イカ釣り師ならだれでも望んでいると思います。
そんな、大型狙いにぴったりの季節は
「冬~春」です。
しかし実際には、いくらアオリイカを釣りに行っても、3キロオーバーどころか
釣果0で、寂しく帰宅される方も多いのではないでしょうか。
「いったいアオリイカは、どこにいるんだろう?」
「時期によって、釣り方に違いはあるんだろうか?」
そんなこと考えたことありませんか?
私も全く釣れない時期があり、エギングの上手い友人に教わって、やっと釣れるようになってきました。
冬にアオリイカが釣れない方、必見です。
目次
アオリイカの習性
アオリイカのいないところで釣りをしていても、確実に釣れません。
かと言って全く知識がなければ、どのような場所を探せばいいのか見当もつかないと思います。
ですので、先にアオリイカについて説明します。
地域で呼び方が違う
初歩的なことですが、友人に教わるまで私自身が分かっていなかったので、一応紹介しておきます。
九州地方では、ミズイカ、クツイカ
四国地方では、モイカ
沖縄地方では、シロイカ(シルイチャー)
と呼ぶそうです。
大物がいる!と言われて釣行した九州ではミズイカが一般的な呼び方になります。
アオリイカは知ってましたが、アオリイカ=ミズイカと思っていませんでした(笑)
アオリイカの一生
アオリイカの寿命は一般的に、約1年と言われています。
- 夏、卵から孵化する
- 秋、コロッケサイズの子イカ
- 冬、キロオーバーに成長
- 春、産卵の準備
- 春~初夏、産卵
- 生涯に幕を閉じる。
*地域によって時期に差があります
しかし、実際に釣りをされている方なら共感していただけると思うんですが、
秋に2キロ、3キロはなかなか見ませんが、冬や春に300グラムほどの子イカは、結構見ませんか?
なので、絶対に上の通りだ!
というわけではありませんので、おおまかに覚えておく程度で大丈夫です。
アオリイカのいる場所
先に述べた「アオリイカの一生」に沿って、どこにいるのかを考えます。
夏、卵から孵化する
アオリイカの産卵場所は藻場なので、藻がたくさんあるところにいます。
しかし、まだ小さすぎて釣れないでしょう。
秋、コロッケサイズの子イカ
成長するために、たくさん食べないといけない時期です。
また、好奇心旺盛で、経験不足なので警戒心が非常に低いです。
食料となる小魚やエビが多くいる、岩場や藻場にいます。
サイズは小さいが、数が釣れる初心者におすすめの季節です。
この時期のイカはまだ身が柔らかいので、好んで食べられる方も多いです。
冬、キロオーバーに成長
様々な理由が語られていますが、一気に深場のポイントへ移動します。
- 理由1・・・水温の変化
- 理由2・・・警戒心が強くなった
- 理由3・・・体が重くなり、外敵から身を守るため
まず理由1の水温の変化については、「アオリイカは10℃以下では生きられない」という説があります。
海水温度は、表層は日光に照らされて温かく、徐々に深くなるにつれて冷たくなっていきます。
そして、さらに深いところには、温かくなっている層が存在します。
なので、地域や場所によって変わりますが、水深50~200メートルの温かい層まで移動していると考えられます。
理由2の警戒心が強くなった説は、単純に
「釣り人の手の届かない深場まで行こう」
っていう釣人目線の考え方です。
理由3の体が重くなり、外敵から身を守るため説は、
「アオリイカは水分量が多いので、水温が低くなると動きが鈍くなる」
と考えられています。
なので、外敵の少ない深場や、身を隠すことのできる岩場に移動する。
しかも、動きが鈍くなっていることから、積極的に捕食せず、待って、待って、待って、目の前に現れた標的だけ捕食する。
だから釣れない。
ということです。
春、産卵の準備
大型に成長したアオリイカが、産卵の体力を付けるために荒食いを始める、いわゆる乗っ込みシーズンです。
深場から、捕食ターゲットの多い浅場へ戻ってきます。
身を隠せる岩場や、藻場、小魚の多く集まるところにいます。
釣って楽しい、食べて美味しい時期ですが、次の世代のことを考えるとリリースしてあげたほうがいいのか、悩みどころです。
春~初夏、産卵
産卵の時期なので浅場の、藻場や岩場です。
産卵後なので、体力回復のために荒食いするはずですが、徐々に生涯を終えるアオリイカが多くなっているのか、釣れる数は減っていきます。
アオリイカを釣るための仕掛け
おおまかに分けて3種類あります。
簡単に違いを紹介します。
ヤエン
生きている魚を使用した仕掛けです。
必要な道具は、3.6~5メートルほどの竿と、ナイロン2号程度が巻いているリール、チヌ針5号くらいの大きさの針、ヤエンです。
リールからの糸に直接針を結ぶだけで、すごくお手軽なので、私は好きな釣り方です。
よくふかせ釣りで釣れた魚をエサに、ヤエンでアオリイカを狙ってます。
一般的にアジをエサにしますが、結構どんな魚でも釣れますよ。
メジナ(グレ)とかおすすめです。(笑)
エギング
近年、一番流行っている釣り方です。
エギ(餌木)というイカ専用のルアーを使用します。
リールに巻くPEは、狙っているサイズが大きいときや、手前にひっかかるものがあるときは1号、それ以外は0.6号でいいと思います。
リーダーは狙っているサイズが大きいときは2号、それ以外は1.2号か1.5号で十分です。
エギのサイズは2.0~4.0と、いろいろありますが、それぞれの時期の
捕食している魚のサイズに近いものを選べばいいです。
エギのカラーはその時その時で違うので、早くその日の当たりカラーを見つけることが釣果アップにつながります。
アオリイカは色盲という噂もありますので、私はそんなに種類を持っていません。
個人的には、値段の高いエギをなくさないように、気を使いながら釣りをするのが嫌なので、安いエギで、根掛かりを気にせずに、ガンガン攻めます。
ティップラン
一言でいうと、船でするエギングです。
やってみると最初は戸惑います。
船を流しながらの釣りなので、イカ釣りで一番大切な底をとる(一番下までエギを落とすこと)のが、非常に分かりづらいです。
感覚を覚えるまでは、重めのエギを使用することをおすすめします。
エギングでの釣り方
今回は冬場のエギングでの釣り方を紹介します。
先のアオリイカのいる場所で紹介したことをまとめます。
- 深場にいる
- 警戒心が強い
- 動きが鈍い
となると、狙うポイントは、隠れることが出来る岩などがある深いところです。
そして、外敵から目立ちにくい夜のほうがいいです。
エギは深いところを探るので、沈下スピードが速いものが良いです。
そこをふまえた上で、エギの動かし方です。
大きく分けて、3つの工程でアオリイカにエギを抱いてもらいます。
- シャクる(アピール)
- フォール(抱きつく隙を与える)
- ステイ(抱きつく隙を与える)
シャクり方
皆さんは牛丼特盛を食べた後に、友人に「かつ丼食べに行こう」と誘われて、行きますか?
ほとんどの方は行かないですよね?
「コーヒーくらいなら付き合ってもいいかな」って程度のはずです。
冬場のアオリイカは、牛丼特盛を食べた後と思ってください。
目の前を、全力でシャクりまくっているエギが通ったら、牛丼特盛を食べた後のアオリイカはどう思でしょうか?
「マジで無理」
ですよね。
では逆に、目の前をゆっくりスーっとエギが通ったらアオリイカは、
「ん?」
くらいに思うはずです。
つまり
激しくシャクらずに
ゆっくりと
底から1~2メートルくらいを意識して
が、冬場のしゃくり方です。
底をズル引きでもいいくらいだそうですよ。
フォール
エギをシャクり上げたら、次はフォールです。
フォール中の一番良い状態は、頭が少し下がっている状態です。
その次に良いのは水平な状態です。
頭が上がって、尾の方から沈下している状態は最悪です。
まず抱きません。
高いエギならバランスがとれているので問題ないですが、安いエギはバランスが取れていないこともあります。
投げる前に、沈下姿勢の確認を行った方が良いです。
もしバランスが悪かったら、オモリを追加して、調整することをおすすめします。
フォールのやり方は、糸を緩めた状態で、
ほぼ真下に落としていく方法
糸を張った状態で、
ゆっくりとななめに落としていく方法
糸を張った状態でリールを巻きながら、
長い距離をななめに落としていく方法
がありますが、どれが良いかはその日のイカの気分なので試してみてください。
ステイ
ステイとは、エギを着底させてそのまま止めた状態です。
アオリイカの活性が高い時期は、ほとんどステイは使いませんが、アオリイカの活性が低い冬には、意外と効果的だったりします。
中には、5~10分もステイさせて釣り上げる人もいるようです。
ただ、ステイ中に潮に流されて、根掛かりする可能性は増えます。
おすすめの料理
はっきり言ってどのように料理しても、スーパーで買うアオリイカとは比べ物になりません。
それほど釣りたては別格です。
私個人の感覚ではありますが、コリコリした食感を楽しみたい方は、釣ったその日。
濃厚な甘味、旨味を楽しみたい方は、釣った翌日がおすすめです。
一日寝かせるだけでガラっと変わりますよ。
あと、アオリイカを持ち帰る場合は釣り上げてすぐに、締めたほうがいいです。
締めたあとで専用の袋に入れ、氷水の入ったクーラーボックスに入れて持ち帰ってください。
最悪なのは生きたまま、海水を入れたクーラーボックスに入れることです。
私も一度やったことがありますが、アオリイカが海水を吸収してしまい、美味しく頂けませんでした。
最近私がハマっているのは、「沖漬け風」です。
釣り上げたアオリイカを軽くしぼり、イカの体内の水分を出します。
生きたまま専用の袋に入れ、その中に醤油ベースで出来ている「沖漬け風のたれ」を入れます。
袋のチャックをして終わりです。
沖漬けのたれに浸かっているアオリイカが呼吸をすると、「バコッ」と音がして一気にアオリイカがたれを吸い込みます。
内からも外からもしっかりと漬かりますので、一味違ったアオリイカが楽しめます。
厳密に言うと、本当の「沖漬け」は、漁師さんしか出来ないので、私は「沖漬け風」と呼んでいます。
沖漬け以外のおすすめの料理方法は、
- イカ刺
- 天ぷら
- からあげ
- 寿司
などの鉄板を差し置いて、
「イカ卵黄」
です。ご存知ですか?
私自身ついこの間、知り合いから聞いて初めて食べましたが、絶品です!
作り方は、単純です。
- イカ刺を作ります
- どんぶりに御飯、もしくはシャリを入れます
- イカ刺を敷き詰めます
- 真ん中に卵の黄身だけを載せます
- 醤油をかけて混ぜます。
完成です。
試してみてください。本当においしいですよ。
私ももっと、いろいろ試してみたいトッピングとかあるんで、早くイカ釣りに行きたいです(笑)
まとめ
ここまで、アオリイカの習性から、おすすめの料理まで紹介してきました。
アオリイカの習性では、
- 地域で呼び方が違う
- アオリイカの寿命は約1年
- 季節ごとのアオリイカのいる場所
- 冬に釣りにくい理由
アオリイカの仕掛けでは、
- ヤエン
- エギング
- ティップラン
エギングでの釣り方では、
- 岩などがある深いところを狙う
- 夜のほうが良い
- 沈下スピードが速いエギを使う
- シャクり方(ゆっくり)
- フォール(バランス)
- ステイ(冬場に使える)
おすすめの料理では、
- 食感派か旨味派か?
- アオリイカの持ち帰り方
- 沖漬け風のすすめ
- 絶品!!、「イカ卵黄!」
いかがでしたでしょうか。
もしかしたら地域によっては、真冬のアオリイカ釣りは厳しいかもしれませんね。
釣行した九州では、近くの港でも1年中釣れます。
ただ、釣れる人と釣れない人の差がはっきりと出ます。
ここに書いたことを、知っているだけで、釣れない人から、釣れる人へ近づけると思います。
実力の差がはっきり分かる「冬のエギング」ぜひ釣行してみてくださいね。
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